マイコプラズマ肺炎とは? 感染した時の症状と対処法
29.01.2024 | コラム
フィリピンで定期的に流行る、マイコプラズマによる風邪症状。当院にいらっしゃる患者様の中にもマイコプラズマに感染される方が度々見受けられます。
「3~4週間咳が止まらない」「風邪がなかなか治らない」などの長引く咳の症状は、ただの風邪ではなくマイコプラズマ肺炎かもしれません。
今回はマイコプラズマの感染源や症状、対処法について解説していきます。
マイコプラズマの感染源
マイコプラズマ肺炎は、普通のかぜと同じように、発症した人の咳のしぶきを吸い込んだり、しぶきのついた手で鼻や口を触ったりすることで感染します。ただし、感染力は風邪ほど強くはなく、菌と短時間接触するだけでは感染する可能性は高くありません。
しかし家庭内感染することが多く、接触する機会の多い幼い子どもと母親が共に感染するケースがよく見受けられます。
マイコプラズマに感染した時の症状
マイコプラズマ菌に感染すると、通常は2~3週間の潜伏期間のあとに、気管支炎を発症します。
まずは、発熱、全身倦怠感、頭痛などの全身症状が現れ、少し遅れて乾いた咳がではじめます。咳は徐々に強くなり、夜間、早朝に出やすくなります。乾いた咳から湿った咳に変わっていき、熱が下がった後も約3~4週間、咳は長引きます。
多くの場合は気管支炎などの軽い症状ですみますが、重症化して肺炎を起こすこともあります。
上記の症状以外には、声のかすれ、耳痛、のどの痛み、吐き気や腹痛などの消化器系の症状、胸の痛み、発疹、喘鳴(ゼイゼイする)など、様々な症状が現れることがあります。
マイコプラズマ肺炎の治療法・予防法
マイコプラズマに効く薬はマクロライド系の抗生物質(抗菌薬)です。よく使用される製品には、エリスロマイシン、リカマイシン、クラリスロマイシン、クラリシッド、ジスロマック等があります。
しかし、最近はこれらのマクロライド系の抗生物質に効かないマイコプラズマ肺炎が増えてきました。抗生物質が効かない場合は、感染した細菌が抗生物質ではやっつけることが出来ないほど進化していたから、ということが原因である可能性があります。
もしくは、処方された抗生物質の服用を途中でやめてしまうことで、ぎりぎりで細菌が生き残り、お薬への耐性がついてしまったため抗生物質がうまく効かない、というケースも多々あります。
医療機関から抗生物質が出た際には、指示通りの処方量と日数を厳守することがとても重要なのです。
また予防法としては、手洗い・うがいと感染者との濃厚接触を避けることが基本的な対策となります。
「マイコプラズマに感染したかも?」という時は、ひばりクリニック マニラ院での診察が可能です。
オンライン診察もできますので、お気軽にお問い合わせください。
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参照
マイコプラズマ肺炎とは|国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/503-mycoplasma-pneumoniae.html