なぜか咳だけ治らない?フィリピンでひどい咳で困った時に知っておきたいこと
01.12.2024 | コラム
なぜか咳だけが治らない。そんな経験はありませんか?
フィリピンの特に都市部に住み始めた方は、環境の変化もあり、風邪をひきやすかったり体調を崩しやすかったりします。
なかでも多いのが、風邪症状、さらに多いのが長引く咳の症状です。
「熱は治ったのに咳だけ止まらない」「急に強く咳き込んで止まらなくなる」「数週間〜1ヶ月以上咳の症状が続いて治らない」
今回は、そんなときのための原因と対処法を解説します。
咳だけ治らないのはなぜ?
「かぜは治ったはずなのに、咳はちっとも治まらない」そんな状態が数週間続いたら、それは咳喘息(せきぜんそく、Cough variant asthma、通称「CVA」)かもしれません。
咳喘息とは、喘鳴(ヒューヒュー・ゼイゼイする)や呼吸困難を伴わない長引く咳が唯一の症状です。特に、都心部にお住いの方に患者さんや呼吸器が十分に発達していないお子さんに多い傾向にあります。
夜中から明け方に激しい咳が出たり、寒暖の差や喫煙で咳が出やすくなるのが特徴です。
のどにイガイガ感を伴うこともあり、のどが渇いたり枯れたりすることもあります。また、まれに咳の発作が激しい場合には胸に痛みを感じたり、嘔吐や失神してしまうこともあります。
咳喘息は、風邪が引き金となって発症することが多いです。風邪は治ったように見えても咳だけが続く場合、咳喘息を疑う必要があります。また、気管支喘息とは異なりますが、気管支喘息の前段階と考えられています。
咳だけ治らない時の対処法とは
「咳が続いているのはかぜが長引いているせいだろう」と、かぜ薬や抗生物質、咳止めを服用する方も多いですが、咳喘息の場合はほとんど効果がありません。治療は気管支喘息と同じで、気道の炎症を抑える吸入ステロイドが基本となります。
夜間の症状が強い場合、寝ることもできない状況になり、日常生活に支障をきたす場合もあるのです。
そうした強い咳症状をなくしていくには、吸入ステロイド薬が必要になります。
ステロイドや気管支拡張薬には内服薬と吸入薬がありますが、主には副作用の少ない吸入薬を用います。その他にも抗アレルギー薬を用いる場合もあります。
お薬の効き具合は個人差がありますし、症状の強さによって治療期間や吸入処置の頻度は異なります。症状が一度軽快しても自己判断で治療を中止したりせずに、必ずかかりつけの医療機関に相談しましょう。
ひばりクリニックBGCマニラ院では、咳喘息やそのほか呼吸器系の症状の診察・治療も可能です。
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