チクチクから激痛へ、それともかゆみ!? 深刻化するとこわい帯状疱疹
07.11.2023 | コラム
「帯状疱疹、名前は聞いたことあるけど詳しくは知らないな...」
そんな方が多いのではないかと思います。
以前は50代以上、特に60代の方の発症が一番多いとされていた帯状疱疹(たいじょうほうしん)。しかしなんと最近は20~30代の方の若い方でも発症することが増えてきています。
お友達やご家族のなかに帯状疱疹に罹った方がいる、という方もいるのではないでしょうか。
今回は、そんな意外と身近な帯状疱疹の原因や症状、対処法についてのお話です。
帯状疱疹とはどんな病気?
帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは、水ぼうそうを起こす原因ウイルスと同じ、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスによって起こる皮膚病の一種です。
子供の頃に罹った水ぼうそうのウイルスは体の中にある神経の細胞が集まった部分に隠れて、何十年も潜伏し続けます。そして、年齢を重ねたりストレス・疲労を蓄積したりすることで免疫力が低下したとき、ウイルスが活発化して帯状疱疹として症状が出てくるのです。
フィリピンにお住まいの方にとっては、海外生活の疲れやストレスが溜まって発症するケースも考えられますね。
帯状疱疹の特徴的な症状
皮膚にチクチク、ピリピリと刺すような痛みや痒みが起こることから始まります。その後、痛み・痒みを感じた場所にブツブツとした赤い発疹ができ、小さな水ぶくれとなって帯状に広がります。熱や頭痛を併発する場合もあります。
ちなみに、この帯状の症状がそのまま病名の由来となっています。
この症状は、特に胸から背中、腹部などの上半身によく見られます。その他にも顔や手、足にも現れる場合があります。
さらに、症状が現れるのは体の左右どちらか片側だけであり、一度に2ヵ所以上の場所に現れることはほとんどないのが特徴の一つです。
帯状疱疹は全身どこにでも現れる可能性がありますが、胸から背中にかけてが、一番多い部位といえるでしょう。
とはいえ、その中でも顔に帯状疱疹が現れた際には、注意が必要です。なぜなら、顔と顔面の感覚を司る三叉神経にウイルスが潜んでいた可能性があるからです。その場合、深刻化すると顔面麻痺や失明をともなう場合がある怖い病気なのです。
帯状疱疹は、発症から3週間~1か月程度で完治することが一般的です。
しかし治療の開始が遅れると、皮膚の症状が改善しても長い間痛みだけが残る帯状疱疹後神経痛になる可能性があります。
帯状疱疹の予防・対処法
帯状疱疹を発症した場合、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬の服用を行うケースがほとんどです。帯状疱疹が疑われた場合は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。
また、帯状疱疹の予防方法としては、できるだけ健康的な生活習慣を保つのが一番です。健康的な食事、適度な運動を心掛け、しっかりと睡眠を取りましょう。
さらに、50歳以上の方については、ワクチンを接種することで発症予防・重症化予防が期待できるとされています。
ひばりクリニック マニラ院では、帯状疱疹の予防接種を取り扱っております。
帯状疱疹以外にも各種予防接種が可能です。
ご予約やお問い合わせはLINEよりお気軽にご連絡ください。
また、ひばりクリニック マニラ院の皮膚科の診療内容はこちらをご覧ください。
参照
皮膚科Q&A ヘルペスと帯状疱疹|公益社団法人 日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa5/q11.html
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa5/q18.html
帯状疱疹と帯状疱疹ワクチンについて|東京都保健医療局
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/taijouhoushin.html