医療コラム

椎間板ヘルニアとは

26.07.2026

ヘルニアという言葉はよく耳にしますが、その意味をはっきりご存じの方は少ないかもしれません。『ヘルニア』というのは、身体の部位にかかわらず、身体の一部が本来あるべき部分からはみ出してきてしまうことを言います。

椎間板であれば、椎間板ヘルニアですし、腸の一部が筋膜の間からでてきてしまうことを、鼠径(そけい)ヘルニアとも言います。今回は椎間板ヘルニアをクローズアップしていきましょう。

人間の背骨は、24個の椎骨で構成されています。椎骨と椎骨の間にはクッションの役割を果たす「椎間板」があります。加齢や腰への負担などによりクッションの役目を果たす椎間板が押しつぶされ、はみ出してしまい周辺の神経を圧迫することにより、痛みやしびれの症状がでることを、『椎間板ヘルニア』と言います。しびれは腰だけではなくお尻や足にまで達することもあります。

椎間板ヘルニアの症状は自然に治る場合もありますが、痛みが強い場合は局所麻酔やステロイド薬などを使って和らげたり、理学療法による治療を行っていくことも効果的です。これらの治療法を保存療法と言いますが、保存療法を行っても改善が見られない場合や、激しい痛み、筋力低下による歩行困難、排尿・排便の障害などの重い症状がある場合には手術療法が検討されます。

予防方法としては、普段からストレッチや運動をして筋力をつけたり、同じ姿勢や負担のかかる姿勢を取らないように気を付けるなどがあります。また、喫煙者は椎間板ヘルニアの発症リスクが通常の1.27倍あると言われています。それは、ニコチンによって椎間板周辺の毛細血管が収縮し十分な栄養が行きわたらず椎間板がもろくなってしまうためと言われています。

いかがでしたか、少し気になった方は日頃からの生活習慣に気を付けてみましょう。


著者紹介

島田栄治医師/Dr. Eiji Shimada

島田栄治医師/Dr. Eiji Shimada

Oriental Wellcare Group Founder

放射線科専門医。独立系として国内最大規模の遠隔読影サービス会社を経営し、日本全国250以上の病院から月間1万件を超える読影を受注。また、日本における在宅医療のパイオニアとして、国内最大級の在宅医療特化型医療法人を設立・運営した経歴を持つ。

2014年11月に Oriental Wellcare Group を創業。現在はフィリピン、マレーシア、アメリカの3ヶ国で医療機関を幅広く展開。フィリピンをはじめ、海外で暮らす日本人が安心して高度な医療を受けられる環境づくりに尽力している。