医療コラム

痛み止めは飲まない方がいい?

28.06.2026

痛み止めは飲まない方がいい?

患者さんの中には「痛み止めは飲みたくない」と考える方もいます。「痛み止めは単に痛みを止めるだけで、治るわけではないから飲む意味がない」、「なるべく薬に頼りたくない」と思っている方もいるのではないでしょうか。確かに薬を飲む必要が本当にない場合は、それに越したことはありませんが、痛みを軽減できるお薬は、根本的な原因解決にはならなくても日常生活において大変重要です。鎮痛薬で痛みを軽減することで、日々の活動が制限されることがないため確実に生活の質が上がるからです。

痛みが生じているのは体内で炎症が起きていることを意味し、痛みは炎症を脳に伝えるための重要なサインです。痛みを我慢し続けると、体へのストレスから血行不良となり、結果として炎症が治まりにくくなって、ますます痛みが強くなるという悪循環に陥ります。

痛み止めについて、ロキソニンやイブプロフェンなどの「非ステロイド性抗炎症薬」がよく使用されます。痛み止めは消炎鎮痛薬とも言われ、鎮痛作用および炎症を抑える作用があります。ただし、長期間の使用や過度な摂取は、健康に悪影響を及ぼす可能性があり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、腎障害などの副作用を引き起こすこともあります。また、痛み止めを服用することによって痛みの原因が隠れ、重大な病気を見逃してしまう恐れがあります。

しかし、痛みのせいで日常生活に支障をきたす場合や、医師の指示のもと正しく使う場合には、痛み止めの使用が適切な場合もあります。痛みや健康に関しては、個人の状況や医師のアドバイスに基づいて判断することが重要です。医師と相談して最善の選択をしましょう。「痛み止めなら必要ない」と考えず、上手に使って痛みで顔がゆがむより、日々の生活が笑顔になれるといいですね。


著者紹介

島田栄治医師/Dr. Eiji Shimada

島田栄治医師/Dr. Eiji Shimada

Oriental Wellcare Group Founder

放射線科専門医。独立系として国内最大規模の遠隔読影サービス会社を経営し、日本全国250以上の病院から月間1万件を超える読影を受注。また、日本における在宅医療のパイオニアとして、国内最大級の在宅医療特化型医療法人を設立・運営した経歴を持つ。

2014年11月に Oriental Wellcare Group を創業。現在はフィリピン、マレーシア、アメリカの3ヶ国で医療機関を幅広く展開。フィリピンをはじめ、海外で暮らす日本人が安心して高度な医療を受けられる環境づくりに尽力している。