医療コラム
卵は本当に1日1 個まで?!
07.06.2026

コレステロールと聞くと、体にとって悪者のイメージを持たれている方が多いのではないのでしょうか。実はコレステロールは人間の身体に欠かせない、ホルモンや細胞の膜の原料であり、なくてはならない物質でもあるのです。しかし、脂質の一種であるため、増えすぎると肥満につながり、様々な病気の原因になることは事実です。
そもそもコレステロールには、善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)の2種類があります。LDLはコレステロールを全身に運び、HDLは余ったコレステロールを回収するという役割があります。LDLが増えすぎると、血管にコレステロールが溜まり、血流が悪くなるため、悪玉コレステロールと呼ばれ、HDLは余分なコレステロールを回収して血管を綺麗にするため、善玉コレステロールと呼ばれるのですね。
特にLDL値は、動脈硬化の最大危険因子と言われています。動脈硬化は、心筋梗塞や脳卒中など生命に関わる危険な病気につながる恐れがあるため、そうなる前に日頃から食事や運動などに気を遣っていきましょう。
コレステロールが多く含まれる食品として、卵がよく知られています。1日に1個までと制限されている方も中にはいるのではないでしょうか。実はコレステロールは体内で合成することが可能で、食事からの摂取量に合わせて、合成量を調節することができるのです。つまり、食事から多く摂取した場合、合成量が減って、ある程度は体内で一定の量が保たれるようになっているのです。
そのため、健康な人であれば、食事からのコレステロール量は、過度でなければ制限する必要はなく、高コレステロールの卵も1日に2~3個食べても問題ありません。ただし、体内での合成量や吸収量には個人差があり、もともとコレステロールが高めの方、高コレステロール血症と診断されている方は、少し控えめにすることをおすすめします。
著者紹介

島田栄治医師/Dr. Eiji Shimada
Oriental Wellcare Group Founder
放射線科専門医。独立系として国内最大規模の遠隔読影サービス会社を経営し、日本全国250以上の病院から月間1万件を超える読影を受注。また、日本における在宅医療のパイオニアとして、国内最大級の在宅医療特化型医療法人を設立・運営した経歴を持つ。
2014年11月に Oriental Wellcare Group を創業。現在はフィリピン、マレーシア、アメリカの3ヶ国で医療機関を幅広く展開。フィリピンをはじめ、海外で暮らす日本人が安心して高度な医療を受けられる環境づくりに尽力している。