医療コラム

白・緑・黒の違い

05.07.2026

白・緑・黒の違い

ドライアイ、ものもらい、結膜炎など、目の病気も色々ありますが、今回は名前が似ているけど違いが分かりづらい「白内障」「緑内障」「黒内障」についておはなししていきましょう。

目の中には「水晶体」という、カメラのレンズのような役割をする部位があります。白内障はその字の通り、水晶体が白く濁ってしまう病気です。ここが濁ってしまうと、視界のかすみ・低下、眩しさなどが症状として現れてきます。初期であれば薬で進行を遅らせ、進行している場合は手術にて水晶体を人工レンズに入れ替える手術を行います。

緑内障は、眼圧(目の硬さ)の上昇などによって目の中の神経が圧迫され、視野の欠け、頭痛、目の痛み、最悪の場合は失明に至ってしまう病気です。緑内障は白内障のように水晶体が緑に変色することはないのですが、昔のヨーロッパで失明した患者の眼球が緑に見えたことに由来していると言われています。
こちらも白内障と同じく薬で進行を遅らせる、手術という方法の他にレーザー治療という手段があります。しかし(容易にではありませんが)水晶体を置換出来る白内障とは違い、一度ダメージを受けた神経は元に戻せませんので、一旦失明まで進んでしまうと、残念ながら回復することが不可能となってしまいます。

上の2つと比べて、あまり聞いたことが無いかと思われるのが「黒内障」です。こちらは突然瞳孔が黒いまま、視界が真っ暗になったり、失明してしまったりする病気です。生まれつきかかっている場合もありますが、そうでない場合は一時的に症状が出てきます。脳卒中の前触れとなる症状の可能性もあるので、すみやかに診察・検査を受けることをお勧めいたします。

白内障・緑内障の原因としては遺伝的なものもある為、発症を防ぐことが困難です。定期的に検査を受けて病状が悪化する前に適切な治療を進めていきましょう。


著者紹介

島田栄治医師/Dr. Eiji Shimada

島田栄治医師/Dr. Eiji Shimada

Oriental Wellcare Group Founder

放射線科専門医。独立系として国内最大規模の遠隔読影サービス会社を経営し、日本全国250以上の病院から月間1万件を超える読影を受注。また、日本における在宅医療のパイオニアとして、国内最大級の在宅医療特化型医療法人を設立・運営した経歴を持つ。

2014年11月に Oriental Wellcare Group を創業。現在はフィリピン、マレーシア、アメリカの3ヶ国で医療機関を幅広く展開。フィリピンをはじめ、海外で暮らす日本人が安心して高度な医療を受けられる環境づくりに尽力している。